ヴァーチューズ・プロジェクトとは、人が誰でも生まれた時から備わっている52の「美徳」と呼ばれる素晴らしい資質と、それを呼び起こすための5つの関わり方のポイントを体系化した教育プログラムです。
1994年の国際家族年には国連より「あらゆる文化の家族のためのグローバルなモデルプログラム」として推薦され、世界100ヶ国以上もの国で教育現場のみならず、あらゆる場のコミュニケーションプログラムとして広がっています。
ヴァーチューズ・プロジェクトは、
その人の行動の中に光る美徳=心の美しさを認め、伝えていきます。
また、人の行動の中には必ずそうせざるを得ない理由がある、と考え、
相手が安心して心の扉を開くことができる聴き方に基づいた関わり方を知ることができます。
私がこのヴァーチューズ・プロジェクトに出会った頃、私は自分に自信がなく、
いてもいなくても誰も困らないのではないだろうか、と思うほど、自分自身の存在を疎かに生きていました。
年の離れた末っ子生まれの私は、周りの家族も親戚も大人ばかり。
母も働いていたので、物心つく前から保育園に通い、園でも一人一人に丁寧に関わられる時代でもなく、帰宅してからも話したいことはたくさんあるのに「後でね」「今、忙しい」「そんなことより、ご飯の用意を手伝って?」などと返されることが多く、次第に自分の思いを誰かに伝えることを諦めるようになっていました。
泣いたり、駄々をこねると、怒られたり嫌がられるので、だんだんと自分の感情を抑えるようにもなっていました。
私は小学校に上がる前の記憶が早くからほとんどなくて、小学校のときの友達には「いつもニコニコしていた」「優しい」という印象だったと言われます。
今にして思うと、笑顔でいないと見捨てられる。誰も相手にしてもらえなくなる、という潜在的な怖れを持っていたのではないかと思います。
親には、私はカンシャク持ちだった、と言われましたが、よく考えると2〜3歳のまだ言葉が十分でない頃の話で、それも仕方ない話です。
色々なことを学んだ今だからこそ、カンシャクは伝えたい気持ちをうまく言葉で伝えられないから起こることだとわかります。
でも子供の頃は親に怒られてしまう自分が悪いのだと思い込んでしまう。
その時に、気持ちを十分に受け止めてもらえなかった私はその後、大人になってから色々と人との関わりで悩むことが増えました。
早い段階で、気持ちを押さえ込まれ諦めてしまった私は、人の間で自分の気持ちの伝え方を十分に経験することができなかったのです。
今なら、気持ちを十分に発散させてもらった後に、ちゃんと向き合って拙い言葉でも聴いてもらえることができていたなら、ちょっとしたことでは揺らがないくらいの自己肯定感が育っていたのではないだろうか、と考えてしまいます。
今がそれだけ自分で調べて情報を取り入れることができる時代であるからこそわかることで、その当時の親を責めたいわけではなく、両親も当時のできる精一杯で関わってくれたことも理解しています。
誰にとっても、
信頼してくれる人がいること、
認めてくれる人がいること、
尊重してくれる人、
耳を傾けてくれる人がいてくれることは、
自分はいてもいい存在、大切にされているんだ、という思いを持つことができ、
生きていく上での勇気を与えてくれます。
ヴァーチューズ・プロジェクトは、大人になった今からでも人が人として、大切に自己を確立していくことその方法を示してくれると、私は思います。
このヴァーチューズ・プロジェクトの考え方を取り入れたカウンセリング、
ヴァーチューズ・プロジェクトの関わり方を誰でも簡単に身につけられるワークショップなどをご提供しています。
教育に携わる方や、医療・介護の現場でお世話をしている方、子育て中の方などに、特に知っていただくことで、互いの気持ちを理解し合い尊重し合える自己肯定感を育む関係性づくりができるはずです。
ヴァーチューズ・プロジェクトの講座、ワークショップについてはこちらをご覧ください。
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